こんにちは、Nao(@NFRlog)です。
今回はKiwi Earsの有線イヤホンÉtude(エチュード)をレビューしていきます。
ドライバーにKiwi Ears独自の振動トランスデューサーを使用している面白いイヤホンですが、実力は確か。
弾むような低音と、明瞭で抜けの良い中音・高音は聴いていてかなり気持ち良いサウンドです。
- 惹きこまれるようなデザイン
- 独自の振動板による弾む低音
- シンプルながらクリアな中音・高音
- シェルは大きめ
Kiwi Ears Étude 概要
スペック

外観
外箱

付属品

- Kiwi Ears Étude本体
- イヤーピース3セット(いずれもS,M,L)
- 3.5mmオーディオケーブル(4芯 0.78mm2ピン)
- ケース

イヤーピースは形状が若干異なる3種類。
フィット感はどれも一緒なので、色々付け替えてみて聴こえ方を比べると面白いと思います。

ケーブルは4芯3.5mmの0.78mm2ピンというシンプルなケーブルです。

シェル部分はうっすらクリアなブラックカラー。
ノズルはちょっと短めですがシェル全体的には大きめです。

そしてパッケージからも分かるようにフェイスプレートが派手。めっちゃ派手。
メーカー曰くフェイスプレートは手作りとのこと。確かにパッケージの色合いとバランスが違いますね。
僕のフェイスプレートはなかなか格好良いデザインなんじゃないでしょうか。
性能チェック

1DD+3BA+KVTのハイブリッドドライバー構成
10mmベリリウム電気メッキ振動板ドライバーを採用したダイナミックドライバー、
さらにBAドライバーはミッドレンジドライバー1基と高音域ツイーター2基の計3基搭載というハイブリッドドライバー構成になっています。
おまけにKiwi独自の振動トランスデューサーもあるのでドライバーとしては合計5基積んでる事になりますね。
これらのドライバーにより、低音~高音までパワフルでバランスの取れたチューニングが実現されています。
独自のKiwi Vibration Transducerによる新たなリスニング体験
Kiwi Vibration Transducer(キウイ振動トランスデューサー)、通称KVTは振動という文字の通り電流によって物理的に振動するドライバーです。
骨伝導とは違うので骨にまで響くサウンドとは異なりますが、
物理的な振動を通して低音周辺の音響を強化でき、よりパワフルなリスニング体験が可能になるそうです。
普通に聴いている分には実際に振動を感じる事はありませんが、
耳が悪くなるレベルの大音量にすると指で触っても振動がわかります。
ちなみにイヤホンを付けたまま喋ったり、歯をカチカチすると「コン」という響いた音を感じますが、
これがKTVっぽいです。慣れるまでちょっと違和感あるかも。
音質チェック

試聴環境:Google Pixel7Pro-EarFun UA100-Kiwi Ears Étude
低音
KVTによるものなのか、気持ち良く弾むサウンドです。
嫌なぼわつきも感じずストレートに鳴らしてくれる感じですが、
KVTが振動することによる残響感のようなものを感じ、臨場感というか迫力がありますね。
バスドラムの迫力はもちろん、EDMなどの4つ打ちサウンドにもよく合いますね。
ただ個人的にはもう1歩前に出てきてくれても良かったかな?と思っちゃいました。
前評判では低音が凄いと聞いていたのでもっとグイグイ来るのかと思ってましたが…やっぱ信用できるのは自分の耳だけだね。
いわゆるサブベースと呼ばれる重低音が思いのほかアッサリ気味で、せっかくのKVTを活かすならもっとえぐい低音を鳴らしてもいいんじゃないかな?

完全に低音フリーク向けのニッチイヤホンになるとは思いますが、僕なら間違いなく買いますね!
中音
思いのほか解像度の高いクリアサウンド。
抜けも良いしノリも良い、弾む低音を上手くリードするような存在感で『楽しい』と思えるサウンドです。
中音域もKVTの恩恵を受けているのか響きが気持ち良いんですよね。
歪みの強いジャキジャキギターはもちろん、クランチサウンドも小気味よく鳴っている感じ。
これ結構好きですね!
男性ボーカルはしっかりと厚みを感じ、
女性ボーカルは艶やかさは感じないですがナチュラルな雰囲気です。
ただ女性ボーカルの場合、激しめの楽曲によっては少し埋もれてしまう事もありました。



どちらかと言ったら男性ボーカルの方が合いそうかな?
高音
高音も中音と同じく解像度の高いサウンドです。
明瞭で伸びも良いですが、刺さる音は無く長時間聴いていられるクオリティ。
ドラムのハイハットのような歯切れのよい鋭さはもちろん、
ストリングス系のキラキラした響きも素晴らしいです。
デュアル構成の超高域ツイーターを搭載しているようで、
ピアノだったり、バイオリンなど弦楽器の豊かな音色は使うまで想像してませんでしたね。これは良いですよ。



特にバイオリンの倍音を含めた響きはたまらんですね!
全体的なインプレッション
いわゆるドンシャリ系。
中音・高音が綺麗ですが、やはりメインは低音かな?といった印象です。
低音がどっしり構えている楽曲の方が、中音高音の明瞭さが際立ってより臨場感が出るのだと思います。
バンドサウンドでは、ギターのジャキジャキ感やハイハットの鋭さは聴いていて気持ち良かったですし、
全体的にも抜けの良いサウンドで気持ち良く聴けるイヤホンといった感じ。
より低音が主張してくるダブステやドラムンベースなどのEDMでは、4つ打ちサウンドが耳の中で跳ねまわり、
突き抜けるような高音も綺麗に鳴らしてくれる印象を受けました。
低音がうねるようなトラップミュージックとも相性良かったですね。
あと個人的にアリじゃね?と思ったのがオーケストラ音楽。
深く響くコントラバスやチューバの音は空気感も伝わってくるし、倍音も感じられるバイオリンの音は心地よく感じました。
クラシックでもいいし、ゲーム音楽でもいいし。低音の響きと高音の明瞭さが豊かに聴こえてきますね。
気になったポイント
ポッドキャストやボイチャには不向き
イヤホン内で振動するKVT、色々な音が鳴っている音楽ならより空気感や臨場感が増すのですが、
正直ポッドキャストなどの声を聞く用途には不向きです。
というのも、明らかにKVTが震えてる音だろってわかるような『コン』という音が響くわけです。
この異物感が何とも…静かな環境だとノイズなんですよね。
もちろん、音楽を聴く分には全くノイズが聞こえないので問題ないのでご安心を。
あくまでも声を聞く目的では使わない方が良いといった感じ。
イヤーピースが付けにくい




Kiwi Ears Étudeはノズルが太めなのでイヤーピースを取り付けるのに苦労します。
計測してみたところKiwi Ears Étudeは6.30mm、手元にあったTRN CONCHは5.70mmでした。
0.6mm差というのは数字で見ると微々たるものですが、イヤーピースの付けやすさは結構変わってきますね。
径が小さめのイヤーピースはそもそも装着できない可能性もあるのでちょっと注意。
シェル自体も大きめのため、他のイヤホンと比べてベストポジションが掴みにくい感じがしたので、
慣れるまでは色々な角度からグリグリやってみるといいと思います。
まとめ


今回は見た目もおしゃれで聴いても楽しいKiwi Ears Étudeをレビューしていきました。
弾む低音をベースに、明瞭で豊かさを感じる中音・高音というバランスの取れたサウンドで、聴いていてとても楽しいイヤホンですね。
ゴリゴリの低音目的で聴いてしまうとちょっと肩透かし感は否めませんが、
楽しく聴けるサウンドといった面では素晴らしいチューニングです。
KVTの働きも良く、臨場感も聴きごたえもあるサウンドは一聴の価値ありだと思います。
気になった人はぜひ商品ページをチェックしてみてください。
以上、Nao(@NFRlog)でした。