こんにちは、NFR(@NFRlog)です。
皆さんはスキャナって持ってますか?
そのスキャナ、スキャンするのに何秒かかりますか?5秒?それ以上?
今回レビューするスキャナはなんと1秒。爆速スキャンが可能なのです。
更に厚みのある本も平坦に見えるように補正してくれたり、レシートや名刺をまとめてスキャンしても、
1枚ずつ画像を分けてくれる最高に便利な機能もたくさん。
今までのスキャナの何歩も前を進んでいるスマートスキャナ、それが
CZUR Shine Ultra Proです。
今回はそんなShine Ultra Proを実際に使ってみて感じたメリット、デメリットや同社のフラッグシップモデルとの比較をレビューしていきたいと思います。
CZURについて
CZUR(シーザー)は中国に本社を構えるスキャナーメーカーで、
ビックカメラやヨドバシカメラなど大手家電量販店でも取り扱われているスマートスキャナのリーディングカンパニーといったところです。
今回レビューするShine Ultra Pro以外にも様々なスマートスキャナを販売しています。
CZUR Shine Ultra Pro 概要
スペック
サイズ(長さ×幅×高さ) | 330×158×335~410mm |
---|---|
重さ | 約1kg |
画素数 | 2,400万画素 |
解像度 | 5696×4272 |
DPI | A3の場合:320 A4の場合:440 |
対応する本の厚み | A3の場合:6mm A4の場合:10mm |
イメージセンサー | CMOS |
トップライト | LED 光量無段階調整 6000K(130-300lux) |
ピント調節機能 | オートフォーカス |
スキャンスピード | 1秒/A3ページ |
スキャン方法 | ソフトウェアトリガー、 フットペダル |
CZUR ET24 Proとの比較
CZURのフラッグシップモデルとなるのがET24 Proです。
ET24 ProはクラウドファンディングサイトのMakuakeで、サポーター853人、応援購入総額3,400万円超をたたき出したスキャナです。
今回レビューするShine Ultra ProとフラッグシップモデルのET24 Proの違いをまとめてみました。
Shine Ultra Pro | ET24 Pro | |
---|---|---|
サイズ(長さ×幅×高さ) | 330×158×335~410mm | 375×220×390mm |
重さ | 1kg | 1.5kg |
イメージセンサー | CMOS | Sony製 CMOS |
画素数 | 2,400万画素 | 2,400万画素 |
解像度 | 5,696×4,272 | 5,696×4,272 |
対応する本の厚み | A3の場合:6mm A4の場合:10mm | A3の場合:35mm A4の場合:50mm |
LCD液晶画面 | × | 〇 |
トップライト | LED 光量無段階調整 6000K(130-300lux) | 光量2段階調整 |
サイドライト | × | 〇(取り外し可能 光量調整不可) |
ピント調節機能 | オートフォーカス | 固定フォーカス |
カラーbit数 | 24 bit | 24 bit |
出力フォーマット | JPEG, PDF, Word, Excel, TIFF | JPEG, PDF, Word, Excel, TIFF |
OCR | 187言語以上 日本語の文字認識精度は約90% | 187言語以上 日本語の文字認識精度は約90% |
動画フォーマット | MJPEG | MP4 |
折り畳み | 〇 | × |
価格(Amazon) | 45,100円 | 94,500 |
価格差は約2倍、性能差もありますがET24 Proはデカいし折り畳めないのでどちらかというと企業や事業主向けといった感じでしょうか。
また、対応する本の厚みに大きな違いが出ています。あとはサイドライトの有無ですね。
イメージセンサーもET24 ProはSony製なので性能としてはET24 Proの方が上と思われます。
しかし、OCR機能や画素数、解像度はどちらも同じ数値となっています。
Shine Ultra Proは画素数は変わらず価格面でも手の届く範囲ですし、折り畳み式でコンパクトに収納できるので一般家庭向けな印象を受けました。
実際、色々使ってみた感じからするとShine Ultra Proで十分問題ないと思います。
5万円ならギリギリ出せても一般人に10万円はあまりにも高すぎる…
開封&同梱物チェック
外箱はこんな感じで大きめですが取っ手が付いているので持ち運びしやすいです。
また、本体の重量は1kgなのでそんなに重いとは感じませんでした。
ふたを開けると本体とスキャン用マット、説明書類が。
しっかりクッションが詰まっているので持ち運んでる最中に本体に傷が付いたり壊れる心配は無さそうです。
高価な物なので持ち運ぶときはこの箱に入れて持ち運びましょ。裸でバッグに突っ込むのは論外。
- Shine Ultra Pro本体
- スキャン用マット
- USBケーブル(A to B)
- フットペダル
- 指サック
- 説明書×2
- インストールディスク
スキャンする際の便利アイテムとして指サックとフットペダルが同梱されています。
指サックは、これで本を押さえるとその部分を自動で補正してくれる優れもので、指などが映り込まず自然な形に仕上がります。
フットペダルはスキャン操作を足でできるようにする物。
PC上でもシャッターを切れますが、本を開いたままPCを操作しようとすると腕をもう1本生やさないといけなくなるので、足でシャッター切れるのはかなり便利です。
外観
折り畳んである状態だと高さはありますが結構コンパクトで、奥行き11cm、幅15cm、高さ33cm程です。
このサイズ感ならデスクの隅に置いていても邪魔に感じる事は無さそうです。
展開すると奥行きはグッと伸びて約33cm。こうなると存在感がありますね。
スキャナの根元部分は伸縮が可能で、スキャンサイズによって高さ調整する形になります。
最大まで伸ばすと高さは41cmになり、A3サイズをスキャンするのにちょうど良い高さになります。
土台部分にはトップライト調整用のツマミ付きボタンのみ付いています。
ボタンを押すことでライトのON/OFF、回すことでライトの光量を無段階で調節できます。
本体裏側にはフットペダル用とPC接続用のUSBポートがあります。
また、ソフトインストール時に使用するシリアルコードも書かれているので、セッティング前に確認しておきましょう。
CZUR Shine Ultra Proの要チェックポイント
本を裁断せずに電子化できる非破壊型スキャナ
Shine Ultra Proの大きな特徴として、本を裁断せずに電子化できる点が上げられます。
電子書籍が出始めて『本を自炊する』という行為がメジャーになりつつあったときは、
本のノド側(内側)にスキャナが当てられない箇所が生じてしまい綺麗にスキャンするにはページを裁断する必要がありました。
綺麗にスキャンするために本を裁断するか、本を裁断したくないから多少の読みにくさは我慢するか…
そんな悩みは過去の物。
見開きページでもノド側までしっかりと綺麗にスキャンしてくれるので貴重な本も大切な本も手軽に電子化できちゃいます。
一度に複数アイテムをスキャン可能なマルチターゲットページング機能
基本的にスキャナは1度のスキャンで画像は1つ生成されますが、
Shine Ultra Proのマルチターゲットページング機能ならアイテムを個別に認識、スキャンしてくれます。
レシートやカードをまとめて置いたとしても、1枚1枚個別に画像が生成されます。
本をメインにスキャンする人は恩恵を感じにくいかもしれませんが、
レシートを電子化して保存したい人にはかなり便利な機能ですね。
曲がっていてもAIが補正して自動平坦化
本を開くと厚みにより少なからず紙が歪んでしまい、通常のスキャナだとうまくスキャンできない事もありますよね。
Shine Ultra ProではCZURの独自技術見開きページ湾曲補正機能により、厚みがある本でも綺麗にスキャンしてくれます。
A4以内のスキャンは厚さ1cmの本まで対応しているので、小説や写真集、漫画などは自然な形で綺麗に保存できますね。
辞書のようなぶ厚い本はぐにゃっと歪んだ状態になってしまうので注意。
OCR(光学文字認識)機能搭載でテキストデータ化も簡単
スキャンされた文字はOCR(光学文字認識)機能で自動的にテキストデータ化されるので、そのままコピペしたりWordやExcelなどのファイル形式にも変換できます。
OCRってなんだよって人にざっくり説明すると、スキャンした『画像データ』から『文字』を認識して『文字データ』として抽出、変換する機能です。
家計簿アプリとかでも、レシートの写真撮るだけで自動で家計簿に登録されたりしません?それです。
文字認識精度は日本語では90%程で、対応言語数は180以上となっています。
100%完璧に読み取ることはほぼ不可能ですが、Shine Ultra Proに限らずOCR全般で言える事なので技術の進歩を待ちましょう。
OCR機能を使用する際は、言語の選択とエクスポートファイルの種類を選択する必要があります。
ファイルの種類はPDF以外にもWordやExcelなどが選択できます。
実際にOCR機能を使ってみましたが、かなり正確に読み取ってくれていました。
言語選択を日本語にすると、英単語などは正確に読み取れませんでしたが、漢字は問題なく読み取ってくれていました。
補正機能や表裏統合機能など、痒いところに手の届く機能も色々
免許証など裏表スキャンする必要がある物も、自動で1つの画像にまとめてくれる表裏統合機能や、
破れたり欠けた箇所をいい感じに補ってくれる補修機能など、痒いところに手の届く便利機能も多数あります。
見開きページは画像を切り分けてくれるし、歪みは直してくれるし、後からウォーターマーク(透かし)とか追加できるし便利すぎでしょ!
今までのスキャナに不満を持ってた人もこれなら満足するはず!
ビジュアルプレゼン機能でWEB会議でも手元撮影可能
CZUR Shine Ultra Proはスキャンのみならず、ビジュアルプレゼン機能を使うことで手元撮影も可能になります。
フレームレートは低めなのでカクカクですが、資料を見せる分には問題ないと思います。
また、手元を映すだけでなく図形や文字も書けるので会議やセミナーでも便利に使えそうですね。
使って感じたCZUR Shine Ultra Proのメリット
1秒スキャン、めちゃ有能
Shine Ultra Proの最大のメリットは1枚(1ページ)1秒でスキャン可能な事ですね。
見開きでも1秒で2ページ分スキャン可能です。
普通のスキャナや業務用の複合機でも5秒以上かかってしまうのでその速さが分かるのではないでしょうか。
更にスキャン速度を加速してくれるのが手めくりで自動スキャンです。
実際に自動スキャン機能をONにした状態でスキャンしている様子を動画にしてみましたが、
ご覧の通りページをめくるたび自動でスキャンしてくれました。
レシートなどのぺら紙も置くたびにガンガンスキャンしてくれるのでめっちゃ快適です。
適当に置いてもまっすぐ読み取ってくれる
いちいちまっすぐ綺麗に置かなくても自動的にまっすぐ読み取ってくれました。
これがすごい便利。几帳面に並べなくていいし、曲がった状態で読み取った画像を編集ソフトでまっすぐにする必要も無し。
1秒スキャンと相まって通常のスキャナ以上の便利さですね。
2,400万画素の高画質スキャン
カメラは2,400万画素なので画質は綺麗です。
細かい文字も潰れることなくスキャンしてくれるので非常に読みやすく、写真なども質感そのままなのでびっくりしました。
値段は倍くらい違うフラッグシップモデルのET24 Proと画素数は変わらないのもうれしいですね。
今年から義務化されている電子帳簿保存法の為にも使える画素数なのでフリーランスの人にもオススメできます。
折り畳めるコンパクト設計で持ち運びも楽
折り畳めるコンパクト設計のため、外箱を含めても普通の家庭用スキャナよりも小さめです。
スキャナのような頻繁に使わない電化製品は普段は押入れとかにしまっておくと思いますが、収納スペースも限りがあるわけで…
こういったコンパクト設計なら省スペースで済みますし、持ち運びも簡単なのがいい感じ。
レビュー記事執筆中は折り畳んだ状態でデスクに置きっぱなしにしてましたが、邪魔に感じませんでした!
電源ケーブル不要でPCがあればどこでもスキャン可能
Shine Ultra Proは電源ケーブルが不要な為ササっとセッティング可能で、近場に電源タップが無くても使用できるのが非常に快適でした。
自室で使ったりリビングで使ったり、仕事の書類をまとめるために職場に持ち込んで使ったりもしましたが、
PCさえあればどこでも使えるのはほんと、ありがたいです。
気になったポイント
値段は高め
Amazon価格で45,100円と、手の届く範囲だけどちょっと高価に感じてしまいますね。
もちろん、価格に見合うだけの性能はありますし、Canonやリコーなど有名メーカーのスキャナも3万円超えるのでガジェットを買うと考えるより電化製品を買うと考えれば財布の紐も緩くなるかも?
ちなみにこの記事でも度々名前の出るフラッグシップモデルのET24 ProはAmazon価格で94,500円。たっかい。
光沢がある紙だと光が映り込んでしまう
画像の通り、ライトを付けた状態で光沢がある紙をスキャンすると光が映り込んでしまいます。
対処法はスキャナ側のライトを消した状態で明るい場所でスキャンする事。
簡単に対処できますが、暗い場所や影ができてしまう場所では綺麗にスキャンできないのが難点ですね。
まとめ
今回はCZURのスマートスキャナ、Shine Ultra Proをレビューしました。
正直この快適さを知ってしまうと普通のスキャナには戻れないですね。
価格は45,100円なので少し高く感じてしまいますが、
1秒でスキャンできてしまうスピード、歪んでいたり破れていても補正してくれる便利機能、そして画質。
これだけ性能が高ければ多少の値段は許容できるレベルだと思います。
手持ちの本を電子化したい人や、古い写真をデータとして残したい人、電子帳簿保存法のために一気にレシートや領収書をまとめたい事業主の人、幅広い人たちにおすすめできるスキャナと言えますね。
大手家電量販店でも取り扱っているため気になってるけど実物を見てみたい人は、実際に店舗に足を運んでみてはいかがでしょうか?
以上、NFR(@NFRlog)でした。